中央社会保険医療協議会総会(第297回)レビュー②

投稿日:2015/06/05

(昨日の続きです)

②高齢者向け住まい等における在宅医療のあり方について

に関する【課題】は6点。

・在宅医療における診療報酬上の評価は、特定施設等への居住の有無や同一建物への同一日の訪問の有無等によって区分されている。
・高齢化が進み、高齢者向け集合住宅が増加するにつれ、在宅医療を行う医療機関は、居宅等を中心に診療する医療機関と高齢者向け集合住宅を中心に診療する医療機関に分化しつつあり、その診療状況は大きく異なる。
・高齢者向け集合住宅のうち、特定施設等に該当しない施設は、診療報酬上、居宅等と同等に評価されているが、特定施設と比べて医療処置を必要とする入所者の割合は小さく、診療・移動時間が短いなど、医療資源の投入量はむしろ小さいと考えられた。
・平成26年度診療報酬改定の際に、多数の患者を短時間で診療している事例が指摘されたが、同一日に同一建物で診療している人数には幅があり、診療人数ごとに診療・移動時間にも差がみられた。
・同一建物における管理料の減額は、月1回以上、訪問診療料の「同一建物以外の場合」を算定した場合は行われないため、重症でない患者も含めて頻回に個別訪問を行っている事例がみられ、診療の効率性が低下している。
・医療機関に併設(隣接)する集合住宅では、患者の状態に関わらず全入所者に訪問診療が提供されている事例がみられる。

どの課題も「そうなんだよね」と首肯せざるを得ない話ですが、
これ対応する【論点は】は次の4点。

●現在、在宅医療における管理料の評価は看護師等の配置に応じたものとなっているが、高齢者向け集合住宅と居宅等では在宅医療に係る状況が大きく異なる一方で、特定施設等以外の集合住宅と比べて、特定施設等において、訪問診療に要するコストが低いとはいえないことについてどう考えるか。
●同一建物における診療報酬上の評価について、同一日の同一建物での診療人数ごとに、一人当たりの診療・移動時間に差があることについてどう考えるか。
●同一建物における診療報酬上の評価について、同一建物の患者へ同一日に診療を行った場合にのみ適用されるため、個別に患者を訪問する効率性の低い診療が実施されていることについてどう考えるか。
●医療機関に隣接・併設する集合住宅への訪問診療の評価についてどう考えるか。

僭越ではありますが、「厚労省、良く調べ上げています!」

これから、居宅等(一般的なご自宅)の在宅医療も増えていきますが、
大きく伸びるのは「高齢者向け集合住宅×在宅医療」なので、ここの
問題に鋭く切り込んできています。

平成26年度診療報酬改定で、最初の案に対する「厳しすぎる」
という声を受けて、厚労省は3月に除外規定を出して影響を緩和
しましたが、このとき出された除外規定が引き続き残るのか、
特に気になるところです。

公開されている資料にも書いてあるように、
「A診療所が、Bという老人ホームの患者さんを診るにあたって、
低い点数になるのを回避するため、同じ日に医師が3人行って、
それぞれ1人づつ患者さんを診て帰ってくる」みたいなことを
計画的にやっちゃー非効率すぎます。

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